日本では射撃用品は多くのものが高価で、また国内ではあまり選択肢も無いので、手頃な価格で試せるこうした製品は非常にありがたいものです。
カメラ用のシャッターを流用して自作を検討していましたが、部材を用意して試行錯誤するより素直にこの製品を購入した方が手間もコストもはるかに省けます。
シャッターとしての機能性能は、必要にして十分な造りです。
乱視近視老眼の三重苦で狩猟用装薬ライフルのアイアンサイトでかなり苦戦していますので、やはりシャッターで焦点深度を調整できるというのは非常に便利です。
多くの形態の眼鏡を使用している眼鏡コレクターなので数十種の眼鏡に合わせてみましたが、余程に玉径の小さいものや上下丈の狭いフレームでなければほとんどの眼鏡に使用可能です。
ただし、立射姿勢でちょうど利き目側レンズの光学中心がサイトラインに適合するフレームを選び、更にそこにこの製品の中心を合わせるのは少し工夫がいるかも知れません。
特に、瞳孔間距離(PD)が狭く且つ各レンズが小さい(幅が狭い)フレームを使用されている方は
立射姿勢でこのシャッターとサイトラインを合わせるのが難しいかも知れません。
また、射場への行き来等の行動時にも使用している眼鏡にこれを使用する前提ですと、射場外では外さなければいけません。
固定位置にマーク等を付けていたとしても脱着の度に中心の位置決めを微調整する必要が出ますので、運用の仕方にも工夫が必要でしょう。
これらは、ユーザー側が試行錯誤して知恵を絞る部分ですね。
厚めのセルフレームでも問題ありませんが、ブロウタイプのようなものは厳しいかも知れません。
また、個人差や矯正内容にも拠ると思いますが、眼球とレンズの距離はある程度開いていた方がシャッターの効果を体感しやすいようで、セルで鼻パッド一体型のフレームよりも、パット部がクリングスタイプで且つ調整範囲の広いもの(眼球から距離を取ったり、上下に大幅に高さを変えられるもの)を選んだ方が、この製品と相性が良いと思います。
プリズム矯正レンズも持っていますが、プリズムでは少し見難いようです。
斜視・斜位でプリズム度数の高い方はプリズム無しで光学中心を立射姿勢に合わせたレンズを作るか、簡易版で実験された方が良いかも知れません